
年末年始に北欧へ行ってみようか考え中。冬でも観光が楽しめる場所はあるのかな?
冬の北欧は寒すぎるのではないか心配だったり、冬にはどんな観光ができるのか分からないため旅行を躊躇している人も多いのではないでしょうか。
この記事はそんな方のために、これまでスウェーデンの冬を幾度も経験してきた現地在住のわたしが、スウェーデンの首都ストックホルムの冬の観光ついてご紹介します。
- 冬のスウェーデンを旅行するときの服装
- 冬だからこそ楽しめる!おすすめのストックホルム観光
- 夏よりも冬にスウェーデンを訪れるべき理由
- 冬の観光で特に注意すべきポイント
冬のストックホルム観光におすすめの服装

ストックホルムの冬の気温
ストックホルムの年間を通した月ごとの平均気温は次のとおり。
昼の平均気温 | 夜の平均気温 | |
1月 | -1℃ | -5℃ |
2月 | -1℃ | -5℃ |
3月 | 3℃ | -3℃ |
4月 | 9℃ | 1℃ |
5月 | 16℃ | 6℃ |
6月 | 21℃ | 11℃ |
7月 | 22℃ | 13℃ |
8月 | 20℃ | 13℃ |
9月 | 15℃ | 9℃ |
10月 | 10℃ | 5℃ |
11月 | 4℃ | 1℃ |
12月 | 1℃ | -3℃ |
北欧の冬は長く、10月下旬~4月初旬頃まで厳しい寒さが続きます。
早ければ10月から雪が降り始めることもあるので、冬のストックホルムへ旅行に来られる際にはしっかりとした冬服を準備してきましょう。
冬のストックホルム、この服装なら大丈夫!
下着:ヒートテック
スウェーデンの冬にヒートテックは必需品。
ちなみにストックホルムには最近ユニクロができたので、忘れてしまった場合も現地で調達可能です。
トップス:厚手のセーター
ウールやカシミヤなど、暖かい素材のセーターがおすすめ。
風が強い日もあるので、首元が暖かいタートルネックも持参しましょう。
ボトムス:長いパンツ
スカート+タイツでは足元が寒すぎるので、長いパンツを履きましょう。
氷点下になる時には、パンツの下にさらにタイツを履けばバッチリ。
コート:厚手のロングダウン
風を通さない厚手のコートが必須です。ロング丈のコートをおすすめします。
靴:ブーツ
底が厚く、できるだけ凹凸のあるものがおすすめ。
雪が降ったり地面が凍っているときには、凹凸の少ない靴だと転びやすく危険です。
その他の防寒具:帽子・手袋・マフラー
ストックホルムの冬は小雨や雪が多いので、帽子があると便利です。
また、手袋も必ず着けるようにしましょう。
手袋をしていないとポケットに手を入れて歩いてしまいがちですが、これは厳禁。
凍った地面は滑りやすいため、万が一転んだとき咄嗟に手をつける状態にしておかないと危険だからです。
ちなみにホッカイロはスウェーデンでは売っていないので、心配な人は日本から持って行きましょう。
ストックホルムで冬を楽しむ観光スポット
北欧と言えば夏の観光が有名ですが、冬には冬ならではの楽しみ方があります。
ガムラスタンのクリスマスマーケット

冬と言えばクリスマス、クリスマスと言えばクリスマスマーケット!
ストックホルムの旧市街ガムラスタンの大広場(Stortorget)では、毎年11月下旬からクリスマス直前までクリスマスマーケットが開かれます。
こちらは1837年に始まったストックホルム最古のクリスマスマーケットで、約40軒の可愛らしい出店が立ち並びます。
北欧のクリスマスならではの食べ物・飲み物やスウェーデンの手工芸品、クリスマス用の飾りつけなどが売られていて、見ているだけでもワクワクします。
ぜひ試してもらいたいのは、クリスマスの時期にだけ飲めるグロッグというホットワイン。
スパイス入りで甘いワインを一口飲めば、心も体も温まります。
住所:Stortorget, Gamlastan
アクセス:地下鉄Gamlastan駅から徒歩3分
開催期間:11月下旬~12月23日
営業時間:平日・休日ともに11:00~18:00
入場料:無料
ユールボード(クリスマス・ビュッフェ)

スウェーデンでは、クリスマスの時期に「ユールボード」(julbord)と呼ばれる特別なビュッフェを食べるのが伝統です。
ハム、チーズ、スモークサーモン、ニシンの酢漬け、ソーセージ、ミートボール、ヤンソン氏の誘惑(ジャガイモとアンチョビのグラタン)など豊富な種類の料理がビュッフェに並びます。
ストックホルムの一部のレストランでは、11月下旬頃からクリスマスまでユールボードを味わうことができます。冬の時期限定なので、ぜひお試しあれ。
ちなみにクリスマスに近づくほど値段が上がっていくところが多いので、11月下旬から12月初旬あたりが狙い目です。
ユールボードで人気なストックホルム市内レストラン
ウッラ・ヴィンブラード(Ulla Winbladh)
ユールゴーデン島にある、伝統的なスウェーデンが食べられるレストラン。
比較的リーズナブルなお値段で、王道のユールボードが楽しめます。
アクセス:7番トラムのNordiska Museet/Vasamuseet駅から徒歩4分
住所:Rosendalsvägen 8, Stockholm
HP:https://www.ullawinbladh.se/en
値段:535~855クローナ(約6200~9900円)
ゴンドーレン(Gondolen)
建物の11階からレストラン部分だけが突き出したようなユニークな造りになっています。
ガムラスタンの街並みを一望しながらの食事は特別な体験になること間違いなし!
アクセス:地下鉄Slussen駅から徒歩2分
住所:Stadsgården 6, Stockholm
HP:https://www.eriks.se/gondolen/
値段:725クローナ(約8400円)
ベランダン(Verandan)
王室や政府要人も利用するストックホルムの最高級ホテル「グランドホテル」の中にあるレストラン。
せっかくの北欧旅行なのでワンランク上のユールボードを味わいたいという人は是非こちらへどうぞ。
アクセス:地下鉄Kungsträdgården駅から徒歩3分
住所:Södra Blasieholmshamnen 8, Stockholm
HP:https://www.grandhotel.se/en/food-beverage/the-veranda
値段:845~995クローナ(約9800~1万1500円)
シェッラレン・ストラルスンド・アンノ1502(Källaren Stralsund Anno 1502)
旧市街ガムラスタンにあるレストラン。
1500年代からワインセラーやバーとして使われてきた場所で、中世の趣きが残る特別な雰囲気を味わえます。
お手頃な値段でユールボードを楽しめるので、ガムラスタン観光と併せていかがですか?
アクセス:地下鉄Gamlastan駅から徒歩7分
住所:Skottgränd 9, Gamla Stan
HP:https://stralsund.se/
値段:495クローナ(約5700円)
ジンジャークッキーの「お菓子の家」展示会

スウェーデンのクリスマスに欠かせないお菓子のひとつがジンジャークッキー。
スウェーデン語ではペッパルカーコル(Pepparkakor)と呼ばれます。
ArkDesという建築・デザインに関する美術館では、毎年11月下旬から1月初めにかけて、ジンジャークッキーを使って作られた「お菓子の家」の展示会が開かれます。
可愛らしく独創的な作品が楽しめるこのユニークな展示会は、地元の人からも毎年評判です。
住所:Exercisplan 4, Skeppsholmen
アクセス:バス65番Arkitektur-/Moderna Museet駅から徒歩2分
開催期間:11月下旬~1月初旬
営業時間:火・金 10:00-20:00、水・木 11:00-18:00、土日 11:00-18:00、月曜休館
※ただしクリスマス・お正月は特別営業時間の場合あり。
HP:https://arkdes.se/en/
入場料:無料
スカンセンで年越しコンサート

ストックホルム・ユールゴーデン島にある野外博物館スカンセンでは、毎年12月31日に年越しコンサートが開催されます。
どちらかと言うと観光客よりも地元の人たちが集まるイベントなので、「せっかくスウェーデンで年越しするなら、地元の人たちと一緒に新年をお祝いしたい」という人におすすめ。
0時になった瞬間には街中で花火が打ち上げられますが、高台にあるスカンセンはその花火を眺めるのに絶好のポイントでもあります。
住所:Djurgårdsslätten 49-51
アクセス:7番トラムSkansen駅から徒歩1分
開催日時:12月31日20:00から入場可
HP:https://www.skansen.se/en/
入場料:大人170クローナ(約2000円)、15歳までの子どもは無料
アーキペラゴのボートツアー

ストックホルム中心部の港から出ているボートツアーは、夏だけでなく冬も楽しむことができます。
凍った湖を進む船の中から雪景色のアーキペラゴ(群島)を眺めるのは、まさにスウェーデンの冬ならではの体験。
暖かい船内でランチを食べながら、ゆっくり景色を眺めるツアーがおすすめです。
船着き場:Strandvägen kajplats
アクセス:地下鉄Kungsträdgården駅から徒歩8分
開催期間:12月25日~1月6日まで毎日運行(※年によって変更の可能性があるのでHPをご確認ください)
HP:https://www.stromma.com/sv-se/stockholm/sightseeing/batsightseeing/lilla-skargardsturen/
入場料:ランチ付きツアー 390クローナ(約4500円)
王様公園でアイススケート

ストックホルム市内にある王様公園では、11月から3月にかけてスケートリンクがオープンします。
スケート靴をレンタルできるので、手ぶらで行けるのが嬉しいところ。
週末は子ども連れの家族にも人気のスポットです。
市内の有名デパートNK(エヌコー)の目の前にあるので、ショッピングのついでに寄ってみても良いかもしれません。
住所:Kungsträdgården
アクセス:地下鉄Kungsträdgården駅から徒歩1分
開催期間:例年11月~3月、平日9:00–20:00、休日10:00–20:00。
料金(スケート靴のレンタル料):1時間あたり大人(19歳以上)70クローナ(約800円)、子ども30クローナ(約350円)。※スケートリンクの使用料は無料。
冬のスウェーデン観光がおすすめな理由

観光客が少ないので、ゆっくり楽しめる
夏のストックホルムは、どこもかしこも観光客だらけ。
夏場には、人気の博物館や観光スポットに長蛇の列ができることも珍しくありません。
冬は観光客の数がぐっと減るので、ゆったり観光したい人にはおすすめのシーズンです。
ストックホルムの冬は想像しているほど寒くない
「気温が低いときは、湿度が高いほど寒く感じるようになる」というのをご存知ですか?
スウェーデンの冬は乾燥しているため、気温が低い割には体感する寒さはそこまででもないんです。
また公共交通機関が発達しているので、観光地を回る際に外を長い時間歩きまわる必要もほとんどありません。
ちゃんとした冬服を用意していけば、日本の冬よりもスウェーデンの冬の方が過ごしやすいと感じる方も多いと思います。
スウェーデンの年末年始はセールシーズン!
旅先でお買い物を楽しみたい人には朗報です。
スウェーデンの年末年始は「mellandagsrea」と呼ばれる特別セールの時期にあたります。
北欧ブランドは日本で買うよりも現地で購入した方が安い場合が多いので、ぜひこの機会にお目当ての洋服や雑貨をお得な値段で手に入れましょう。
冬にスウェーデンを訪れる際の注意点

実際に冬のスウェーデンを訪れてみたくなった!という方のために、観光する際に注意すべきポイントもシェアします。
観光地やレストランの営業時間は事前に要チェック
冬場は観光客が少ないため、観光地やレストランが通常とは異なる営業時間になっている場合があります。
特にクリスマスや元旦は閉まっている場所も少なくないので、事前にHPなどで営業時間を調べていきましょう。
特にユールボードを食べてみたいという方は、レストランが満席で入れないこともあるので、事前に予約することをおすすめします。
反射板を身に着けよう
北欧の冬は日照時間が短く、ストックホルムでは15時ぐらいには真っ暗になってしまいます。
ストックホルムでは信号のない横断歩道が多いため、暗闇でも車の運転手からしっかり認識してもらえるよう、反射板の付いたキーホルダーを身に着けておくと安心です。
スウェーデンでは多くの人が反射板をカバンなどに付けています。
市内のお土産屋さんでは可愛いデザインのものが売られているので、現地で調達しても良いかもしれません。
雨や雪が降った翌日の街歩きは慎重に
大雪が降った翌日は、建物から少し離れた場所を歩くようにしましょう。
なぜなら、屋根に積もった塊の雪が落ちてくることがあり危険だからです。
また雨が降った翌朝は道が凍って滑りやすくなっていることが多いので、気を付けて歩きましょう。
冬のストックホルム観光まとめ
夏だけでなく、冬も魅力満載のスウェーデン。
- ガムラスタンのクリスマスマーケット
- ユールボード(クリスマス・ビュッフェ)
- ジンジャークッキーの「お菓子の家」展示会
- スカンセンで年越しコンサート
- アーキペラゴのボートツアー
- 王様公園でのアイススケート
今回ご紹介した中で、気になる観光スポットは見つかりましたか?
ただ、これらの観光スポット以上に日本人が感動するのは、北欧の冬の街並みだと思います。
特に雪が降ったときのストックホルムは、まるでおとぎの国の世界のようです。
わたしもスウェーデンに移り住んで10年近くになりますが、毎年雪が降るたび素敵な街並みにうっとり魅入ってしまいます。
冬のスウェーデンの美しさを自分の目で見てみたい!という方は、ぜひ遊びに来てください。
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